各種戸過助剤の性能比較を目的として小試験を行い, 以下の知見をえた。 1. 炭洩れは正常な布, 戸紙面からはきわめて起こり難く, 周辺部など液の迂回に伴なって生ずると考えられた。 2. 水に対する分散性およびプリコート性は, 石綿を例外として, けいそう土など粉末状のものが良かった。長繊維のものほど分散が悪く, 戸布への着生も不均一であった。 3. ボディーエイドとして使った場合, 繊維の長いものが少量で効果が大きい傾向を示した。しかし原液の種類によって順位の逆転も生じた。 4. 生成するケークの容積は助剤の種類によって大幅に変った。3種類の助剤のうちけいそう土が最も小容積で, パルプ粉末, 絹繊維は著しく大となった。