白米を加圧押出式の機械でα化したフレークα米を用いて清酒醪を仕込み, 以下の諸結果を得た。 (1) フレークα 米は掛米に用いると非常に速やかに溶解し, かつ原料利用率も高かった。 (2) 四段掛に用いたフレークα米は2日間でじゅうぶん溶解し, その原料利用率は三段までの原料についての値に劣らなかった。 (3) フレークα 米を総米の73%用いた醪は藪田式醪搾機で上槽する際, 戸過期間が非常に長くかかり, 困難であった。四段に用いた場合 (三段までの総米の12.5%) 上槽に支障はなかった。 (4) フレークα 米は発酵調節用や四段用に適していると考えられた。 (5) 供試フレークα 米は加工途中で鉄の汚染があったので, それを防止して更に研究する予定である。