米麹の代りに膨化白米と Aspergillus oryzae 460の酵素剤を用いて「ほまれ白味噌」の試醸を行ない, 特に味噌の硬さについて検討した。 1) 膨化白米の撒水を約15%(白米換算) と少なくした味噌は対照の麹法よりやや硬目で, 香味は普通であったが, 膨化白米特有の香りを多少感じた。仕込中一番着色が進み, 遊離グルタミン酸の生成も劣っていた。 2) 膨化白米の撒水を約30%(白米換算) と多くした味噌は硬さが適度で, 香味は普通であったが, 膨化白米特有の香りが残り, 対照の麹法より着色したが, 遊離グルタミン酸の生成が多かった。 3) 膨化白米を用いて酵素仕込を行なった味噌は着色が進み, 多少米を膨化した時の香りが残るが, 硬さや香味共に普通の品質に近い味噌が醸造出来た。