米製および甘藷製しょうちゅう製造廃水の汚濁質の大部分は蒸留廃液に由来するが, 酵母を用いて30,000~40,000PPmと高COD負荷の蒸留廃液の処理を検討した。 1) 蒸留廃液を適当に加水してCOD11,000~28,000ppmとしモデル廃水とした。 2) でんぷん資化性酵母98株からモデル廃水のCODを米製で80%以上除去した6菌株を好適株として選択し, 甘藷製モデル廃水のCOD70%以上を除去した8菌株を選択した。これらの中で両廃水に共通してCOD除去率の高い結果を得た Candida sp. AS 50を以後の実験に用いた。 3) 米製モデル廃水COD12,000~15,500ppmを1 l 容酵母槽で平均滞留, 24時間, 通気1vvm, 30℃ で連続処理し, 期間中処理上澄のCODは米製で700~1,600ppm, 除去率85~95%を保ち, 甘藷製モデル廃水 (COD 20,000ppm前後) を同様に処理し, 3,000ppm前後, 除去率80%以上と良好な結果が得られた。 4) これらの廃水の酵母処理液をそのままラグーン処理する方式を検討した。