清酒中の中高沸点黄化合物をFPD-GCで検索し, 次の結果を得た。 1) 新酒をク博戸ホルムで抽出し得た香気濃縮物を, FPD-GCで分析した結果, 8個のピー・クを検出した。そのうち, ピーク強度の一番高いピーク物質をメチオノールと同定した。 2) メチオノールは, 新酒に多く古酒になると検出されなかった。 3) メチオノールは, 酵母によるメチオニンの代謝生産物であり, 清酒中での閾値は鼻でかいた場合1.65ppmであった。香りは, 濃い場合にはメチオニン臭, 淡い場合には漬物臭を呈した。