醸造物について, 原料の占める位置は技術及び経済のいずれの面においても大きい。筆者は京都梅宮大社の「神代稲」に接し, 稲の履歴に興味をいだく。新たな酒造用原料米の育種がすすめられている昨今, 一度原点に戻るべく,「稲」のたどった道を筆者とともにふりかえってみようではないか。