1) 玄米中にプロテアーゼ作用阻害物質が存在すると考えられるので, 赤糠より, その阻害物質の抽出, 分離を行なった。 2) 分離した阻害物質は, ペプチド性の物質ではなく, その物理化学的性質より, フィチン酸であると推定した。 3) 分離した阻害物質および市販のフィチン酸試薬を清酒の小仕込に添加し, 試醸したところ, アミノ酸量の少ない清酒を醸造することができた。 終りに, 本研究の発表を許可された長部社長ならびに, 終始御指導を賜った布川取締役, 井上取締役に深謝します。