第24回全国味噌鑑評会の審査結果と分析結果を基に各タイプの味噌の主成分分析を行ない, 官能評価と理化学特性項目との関連を検討した。主成分の解釈では, いずれも第1主成分は旨味・甘味・塩味の相互のバランスと解釈された。格付けとの関連を検討した結果, 淡色系辛口漉米味噌では対水食塩濃度, 水分, 蛋白分解率, 蛋白溶解率, フオルモール窒素, Y (%) で秀・良の差が見られた。淡色系辛口粒米味噌では第2主成分の甘味・酸度1のバランスが格付けに影響すると考えられた。豆味噌では第2主成分, 淡色系味噌では第4主成分の水分・ x 値・ y 値, 赤色系麦味噌では水溶性窒素・還元糖・Y (%) が, 秀・良の味噌で差が見られた。白味噌では第3主成分の主成分得点が影響し, 酸度1の値に差が見られた。