(1) 清酒酵母のアデニン要求株を用いる, 低アルコール・ソフトタイプの桃色清酒の醸造方法について検討した。 (2) 本菌は増殖が遅いため, 開放系のろもみでは他の清酒酵母の侵入をもたらすが, 仕込み初期に107/ml以上の酵母数を維持出来れば, もろみは赤色になることを明らかにした。 (3) 製成酒としては, 日本酒度-30, アルコール分11~12%, 酸度3.0の濁酒あるいはクラウディタイプの酒が官能試験で好ましい評価を受けた。