野生キラー清酒酵母KL88から自然変異によるキラー中性株KH2を分離し, 遣伝解析により [ KIL-n ] 変異株であることが明らかになった。KH2由来の [ KIL-n ] 変異株KPD2をニュートラルプラスミド供与菌とし, K-7を受容菌としてミニプロトプラスト融合を行なった。融合株F-28, F-33, F-44, F-45, F-78はK-7の核をもち, キラー中性を示した。小仕込醸造試験より融合株はK-7と同様の優良な醸造特性を示した。造成したキラー中性清酒酵母はキラー酵母に殺されず他の感受性酵母を殺さないため, 清酒酵母におけるキラー汚染対策に有効な株と考えられる。