古い文献によれば, 稲贅花 (オンクワ) と呼ばれる稲穂の上に生ずる稲麹を素種として麹造りを行なっていたという。種麹の変遷とも関連して, この稲麹が酒造りに果たした役割は興味のあるところである。最近, 稲麹について調査研究をされた筆者にその周辺を解説していただいた。