1. 麹菌株116株を用いて, 蒸米上でロイシン酸を多くつくる菌株を検索したところ, No.69-2が最も高い生成を示し, 反対にNo.68が最も低かった。この両者の株の間にはその生成量に7倍の差が認められた。 2. 蒸米におけるロイシン酸の生成は菌糸の発育につれて蓄積され, その程度の菌株によって差のあることを知った。 3. 清酒もろみでのロイシン酸エチルの生成は発酵が進むにつれて増加し, しかも, 米麹中のロイシン酸が多いほどロイシン酸エチルの含量が高くなり, もろみでの芳香も高いことが認められた。