本報では, 昭和50年度 (会計年度) における各都道府県の人口1人当りの酒類販売数量から各都道府県別 (以下, 県別という。) の酒類販売数量の特徴を簡便に説明できる総合特性値 (因子) を抽出した。その結果, 県別の酒類販売数量の変化は, 洋風酒販売因子, 和風高級酒と和洋大衆酒の競合因子, 和風蒸留酒 (しょうちゅう) と和風醸造酒 (清酒) の競合因子, 果実酒類と上級清酒の競合因子, 和風大衆酒の販売因子の5種類の因子により説明できることがわかった。 なお, これらの因子による説明率は全体の85.9%であった。