蔗糖と酒石酸を用いて, 白ワインの甘味と酸味の調整をし, 22点のモデルワインを作り官能検査を実施した。その結果, 得られた採点甘辛度とエキス ( E ), 総酸 ( A ) の成分値から Y =1.080 E -0.205 A +0.020 の重回帰式を得た。 この式を市販白ワイン18点に適用し, 推定甘辛度を求め, パネル21名によるきき酒の採点辛甘度とメーカー表示の辛甘度と交互に比較したところ, フラクトース含有量が高いワインを除いて, これらは互いにほとんど一致した。 以上の結果から, この式が中小ワインメーカーでも簡便法として容易に採用できる甘辛度推定式であると考察した。