清酒もろみからの香気成分の揮散のし易さを数量化するために, 揮散定数の測定を行った。 香気成分の揮散はエタノール濃度に影響され, エタノール濃度が増加すると揮散し難くなった (特にカブ糧ン酸エチルで顕著)。 また温度が高くなると揮散し易くなるが, 10℃高くなると約2倍揮散し易くなるという結果を得た。 これらの結果をもとに清酒もろみからの香気成分の揮散についてシミュレーションを行った。 また香気成分の米粒への吸着についても検討を行い, カプロン酸エチルは米粒に強く吸着されることを認めた。