売れ筋商品がわからないという嘆きをよくきく昨今, 新製品の開発には悩みが多い。消費者の消費行動パターンが捕え難いからである。筆者は桃色にごり酒を商品化するに当って, 多角的な視点から商品コンセプトを設定し, 品質, ターゲットをきめ細かく設計, ひいては清酒全体の需要振興の在り方に言及されている。 飲み方など酒類消費のソフト面開発の必要性と, 業界協調の在り方を噛みしめてみたい本稿の読後感である。