1.糖蜜を無処理で発酵を行なうと発酵の誘導期間が生じ, その間接種された酵母は, 主にNO2-により死滅した。しかしオートクレープを行なうことでNO2-は, ほとんど除去され, 発酵阻害の一部は, 取り除かれた。 2.発酵の最適pHは, pH5.0付近であり, また発酵の最適温度は, 30℃ 付近であった。 3.発酵の助成剤としてリン酸塩に効果があった。酵母の増殖に必要な最少リン酸濃度は100ppmから500ppmで, 酵母菌株により異なった0 4.発酵方式は, 撹拌しつつ初発TS10%で糖蜜の逐次添加が最も効率よく, 高いアルコール分, 高い発酵歩合が得られ, 残糖も極めて少なかった。