大麦焼酎醸造における機能性物質GABA及びSAMeのもろみ中の経時的な生成挙動, 並びに, 蒸留残液中の保存状況について検討した。その結果, 大麦焼酎もろみ中のGABA及びSAMe濃度は, 麹歩合に依存して高くなることが確認された。また, GABAがもろみの初期から末期まで一定量で推移するのに対して, SAMeは酵母死滅に伴い経時的に上昇することを確認した。さらに, GABAは常圧・減圧双方の蒸留残液中に検出されたのに対して, SAMeは減圧蒸留残液にのみ検出され, 蒸留前の約70%が保存されていることが明らかとなった。