餅麹と糟米で造る酒は,「南方草木状」(300年) に初見され,「斉民要術」(530~550) には萱管で飲む粟米焼酒が紹介されている。以来, 1500年の歳月を経た現在でも, 中国, ベトナム, ラオス, ミャンマー, インド東部, ブータンにおいて吸酒管で飲む麹穀類酒が造られている。カンボジアについては, 調査が遅れていたが, 2004年小崎の調査によって, カンボジア東北部に吸酒管壷酒があることが明らかとなった。この貴重な調査結果を報告していただいた。