醸造用水は酵母やもろみ中の酵素作用, 緩衝作用及び酵母の生育と醗酵, 最終的には製成酒の色沢, 風味に多大なる影響を及ぼすことは古くから周知されていることであるが, 今回あらためて酒質に影響を与える成分や, 近年の経済発展にともない, 有害化学物質の水への汚染が懸念されていることから, それらの汚染物質の安全な水質基準についてもあわせて解説していただいた。