適量のアルコール飲料はリラックス効果を高めストレスの解消に役立つことは良く知られているが, 具体的にアルコールがどのようにストレスやリラックスに関係するか心理的側面からの研究報告はこれまでなかった。著者らはこの問題に取り組み, 飲酒前と飲酒後の気分の変化を心理テスト (POMS) を用いて分析し初めて明らかにした。本稿ではこれまで得られた知見を中心に解説して戴いたが, 今後はこのような心理テストのデータとストレス関連物質の変化との関連を解明するための発展的研究が期待される。