1.AK-1酵母を使用した精米歩合50%以下の大吟醸もろみ中のピルビン酸濃度, ボーメ, 日本酒度, アルコール分, アミノ酸度, 酵母数, ATP濃度の測定を行った。 2.もろみ中のピルビン酸濃度は, 酵母の増殖と共に増加し, 定常期に入るアルコール分10%付近で最大値となり, 以降漸減した。 3、もろみ中のピルビン酸とATP濃度は, 最大値以降同様に減少する経過をたどった。 4.もろみの後半にピルビン酸が残存している場合はは切れが鈍くなる傾向にあった。 5.AK-1酵母を用いたもろみでは, BMD曲線とピルビン酸濃度のピーク位置の比較により, 後半の経過が1%の危険率で予測できることが解かった。 6.もろみ中のピルビン酸濃度値は, 酵母の活性を反映する指標として有用であり, 上槽時期を決める際に重要な指標になると考えられる。日本酒度の切れが良好で, 消失してしまった場合