ITS領域およびNTS領域の塩基配列により焼酎酵母の識別を検討した。清酒酵母との融合株KF-3は, ITS領域でもNTS領域でも, 他の10株と比べて特徴的な塩基配列が数多く存在していた。KF-3以外の10株のITS領域に違いはほとんど見られなかったが, NTS領域において違いのあるサイトが数多く存在した。11箇所の塩基の違いにより, 今回検討した10株の焼酎酵母や蔵付き酵母の株間の識別ができたことから, NTS領域の塩基配列を用いた焼酎酵母の株間の識別が可能と思われた。