独立行政法人酒類総合研究所が毎年1回開催している本格焼酎鑑評会も, 回を重ねて30回目となった。第1回は昭和52年 (1977年) というから, 当時はまだまだ南九州を中心とするローカルな酒であったが, 今や全国どこでも嗜むことができる人気の高い, 洗練された酒になった。この間にあって, 高品質を維持するための醸造技術を問いかけ, その進歩を見続けて来たのがこの鑑評会である。 本稿から本格焼酎, いわゆる単式蒸留しょうちゅうの現在の姿を汲み取っていただきたい。