日本酒の消費は1975年頃をピークに減少を続け最盛期の40%まで落ち込んできている。このような状況を打開すべく品質の多様化などを含めた多種の取り組みがなされている。その中には地方自治体による地域活性化の一環として取り組まれる例も多い。今回は青森県で実施された, 高級酒用麹菌の育種・実用化について解説していただいた。 麹菌の育種にはいくつもの困難があり, このような明確な形で発表されるものは少ない。これが良い刺激となり特徴ある麹菌の開発が多く進められるとともに, 日本酒復権の一つの柱になる事を期待したい。