ビール産業では, CIPによる徹底したサニテーションとメンブランフィルターによるろ過除菌によって商業的無菌状態を達成して,「生ビール」を生産している。したがって, メンブランフィルターの性能を把握することは微生物管理上きわめて重要である。本稿では, ビール混濁乳酸菌の生育環境による形態変化とメンブランフィルターとの性能の関係を解説いただいた。また, 栄養培地による生菌数力ウントの困難な最近に対する方策も示していただいた。ビールだけではなく, 酒類一般のろ過にも大いに参考になると思われる。