ホスホリラーゼはデンプンやグリコーゲンに作用して, 非還元性末端からグルコース-1-リン酸を遊離する酵素である。発見以来約50年の歴史をもつ。その所在はウサギ骨格筋, ジャガイモ, 大腸菌などである。ホスホリラ-ゼはピリドキサール-リン酸を補酵素とするいわゆるB6酵素である。ホスホリラーゼの研究は酵素の触媒機構解明のパイオニヤ的存在である。ここでは, 1) 各種起源酵素の異同性, 2) 反応機構3) 微生物のホスホリラーゼ, 4) 新しい多糖の合成, 以上の点から解説していただいた。