清酒泡なし酵母 (協会701号: 協会901号, N株) とキラー酵母 (YAT679株: KAR, C-5株: kar1, いずれもKlタイプ) とのプロトプラスト融合法による細胞質混合実験を行い, 清酒泡なしキラー酵母を計7株得た。これらの菌株はキラー活性を安定に保持し, また清酒醪においてキラー活性及びキラー耐性を示した。また親株の清酒泡なし酵母と同じ泡なしの性質を持ち, その醸造特性も親株のものと変わりがなかった。なお, このプロトプラスト融合によってキラー活性の強さの違う株や発酵経過の緩やかな株が得られた。核DNA含量の測定に際し御指導頂きました岡崎国立共同研究機構・基礎生物学研究所 (現東京大学) 教授黒岩常祥先生に深謝致します。なお, 本研究は通商産業省の地域フロンティア技術開発事業補助金により行われた。