本格焼酎は約500年の歴史を持つが, この間, その製造方法は試行錯誤を繰り返しながら幾多の変遷をたどってきた。 著者は, 鹿児島県下の焼酎メーカーに保存されていた明治時代から大正時代に亘る多くの貴重な資料を手掛りに, 当時の仕込方法やその変化の状況を詳細に検討し考察を加えたので, 本誌に睿稿いただいた。焼酎の製造方法の変遷が詳述されるとともに, 当時の業界の状況が紹介されており興味深い。