酒類中のカルバミン酸エチルの簡易定量法を検討した。 20%以下のエタノールを含む酒類に内部標準としてカルバミン酸イソプロピルを添加し, エキストレルートに吸着させた後酢酸エチルで溶出させ, ロータリーエバポレーターで濃縮した。濃縮試料の分析は60mのDB-WAXカラムを装着したガスクロマトグラフによってスプリットレス試料導入法を用いて行った。カルバミン酸エチルの検出限界は10ppbであり15ppbの繰り返し分析による変動係数22.2%であった。 20%以上のエタノールを含む試料はエキストレルートに吸着させる前に脱エタノールを行うことによって同様の感度並びに精度で分析することができた。