酸性条件かつアルコール存在下でウレアーゼ活性を示し, ウレアーゼを清酒に作用させた後に火入れにより容易に失活するウレアーゼを生産する菌のスクリーニングを行った結果, Zoogloea 属に属するU168株を分離した。 本菌のウレアーゼは, 菌体内酵素であり, 菌体破砕により抽出したウレアーゼを部分精製し, その性質を調べた。20%エタノール存在下, 至適pHは中性付近であったが, pH3~4でも60%以上の活性を示した。至適温度は35℃ であった。 生酒 (アルコール分20%) に0.01U/m l の部分精製したウレアーゼを添加した場合, 15℃3日間で, 清酒中の尿素は46ppmから3ppmへ減少した。またウレアーゼ処理後の清酒を60℃10分間火入れすると, ウレアーゼは完全に失活した。