細胞融合によって, 醸造用酵母の同系高次倍数体化菌株を得るため, プロトプラストの液内融合再生に続けて, ミクロマニピュレーターによる大型細胞の選択分離を行った。この新しい方法により数種の菌株から, 採取細胞の6-54%の割合で, 親株の細胞よりも1.3-2.3倍大きい細胞を有する高次倍数体菌株が得られた。なおこれらの菌株では親株に比べ培地中の菌体数は少なく, 発酵速度は多少遅い傾向が認められた。