現在, 清酒においてもようやく “生酒 (非加熱清酒)” が市場に定着し, 需要も年々増加の傾向をたどっている。しかし, 店頭など流通過程で長期間放置された生酒では,“ムレ香” と呼ばれるオフ・フレーバーが発生し, 商品価値を低下させている例もみられる。ムレ香の本体は長い間不明であったが, 筆者らによって初めて明らかにされた。今回1ま, ムレ香の本体と防止法としての実際的な限外瀘過法について解説していただいた。今後はムレ香生成予測式等から生酒の品質管理が飛躍的に進展するものと思われる。