固形物を除去した米麹麦焼酎蒸留廃液を所定濃度に希釈した後, 活性汚泥法による好気性処理を行った。得られた結果を要約すると次のとおりである。 1. 処理温度35℃ ではTOC容積負荷0。7g/l・dにおいてもSVIが420 ml/gと高くなることから, 処理温度を高くするとバルキングを起こし易いことがわかった。 2. TOC容積負荷1g/l・d以下では95%以下のTOC除去率を達成できたが, 負荷を1g/l・d以上に上げていくとTOC除去率は低下した。TOC容積負荷2.3g/l・dでは84%に低ドするだけでなく, SVIは330ml/gとなリバルキングを起こした。さらに, TOC容積負荷4.2g/l・dではSV30は100%となり完全に分散増殖をした。 3. TOC容積負荷1g/l・dの条件で流入廃液の有機物濃度を1,750 mg/lから2,700, 3,550mg/lと高くしたところ, TOC除去率は約97%で有機物濃度の影響はみられなかったが, SVIは有機物濃度3,550mg/lで330ml/gと高くなりバルキングを起こした。 4. 汚泥生成収率は118%であり, 汚泥分解速度は0.11 h-1であった。両数値から余剰汚泥量を算出すると, 0.67g/l・d以上のTOC容積負荷で余剰汚泥を生成し, TOC容積負荷1g/l・dでは単位容積当り乾燥重量で0.39gの汚泥を生成することがわかった