1. 清酒中の抗酸化活性を調べたところ, 清酒中には原料米中よりも強い抗酸化活性が存在した。 2. 清酒中の抗酸化活性はAmberlite XAD-2に吸着され, 50%メタノールにより溶出した。 3. 50%メタノールによって溶出される活性区分は分子量の異なるA, B, C, Dの4つのフラクションからなり, C, Dフラクションの主成分はそれぞれフェルラ酸およびチロゾールであった。 4.分子量の大きいAフラクションは0.5N NaOHまたはジアスターゼ原末による加水分解でフェルラ酸を遊離し, フェルラ酸の配糖体エステルと推察された。 本研究の一部は日本酒造組合中央会との共同研究として実施した。