永年続いてきた清酒の級別制度は, 本年3月末日で完全に廃止される。これまで清酒は級別ごとに標準価格が存在している状態で販売が行われてきた。級別廃止後はこれまでの標準価格体系がどのようになるのか, また製造基準と価格体系との関連はどうなるのか先行きが不透明であり関心の高い事柄である。 本稿は, 製造技術面からこの問題を考察し, これからの品質の設計および製造, 貯蔵の全般について技術上の問題点を解説していただいた。