種々のワイン中に含まれる総亜硫酸を Thiobacillus thiooxidans JCM 7814 と酸素電極からなるバイオセンサーで測定した。バイオセンサー法は赤・白ワイン, ロゼワイン及び貴腐ワインに対して良好な定量性を示した。亜硫酸回収率は低くとも84%以上, 変動率は平均5.0%であった。これに対し, 酒精強化ワインやオレンジワインなどの特殊なワインについては, 現段階では良好な測定値が得られなかった。以上の結果より, 結合型亜硫酸を予め遊離型に分解することによって, バイオセンサーによるワイン (ブドウを原料にしたもの) 中の総亜硫酸の定量が可能となることが明らかになった。