お酒には生まれつき強い人と弱い人があり, 強い人はいくら飲んでも顔色ひとつ変えないが, 弱い人はお酒を飲むとすぐに顔が赤くなり, 心臓がどきどきし, 頭が痛くなる。こうした体質は遣伝するものと古くから漠然と考えられていたが, 最近になって, その原因として体内のアセトアルデヒド脱水素酵素に活性型と不活性型の2種類があり, この組み合わせによって遺伝していることが詳しい分子遺伝学的研究によって明らかになった。