中国の低塩固体発酵法で醤油を醸造するにあたって, 製麹時に麹原料のpHを5.0に調整し, 諸味にソルヒン酸カリウムを0.07~0.1%(w/w) に添加して得られた試醸醤油を分析したところ, 無塩可溶性固形分含有量, 総窒素量, ホルモール窒素量については, 前報のソルビン酸塩を加えない低塩固体発酵法で得られた醤油より1.1~1.3倍向上した。特に, L-ゲルケミン酸量は1.1倍増加したが, エタノール含有量は半量以下の低い値となった。