水量限定浸漬法で原料処理した大麦および米を用い, 発酵および焼酎品質への影響を検討した。焼酎の品質に対する原料処理の影響は見られなかった。また, 水量限定浸漬法では従来法よりアルコール収量がやや高くなった。 大麦を用いて実用プラントにおける水量限定浸漬法の影響を検討した。その結果, 浸漬法の水分値は目標水分とよく一致し, 従来法と遜色ない結果であった。 浸漬中に大麦から糖類が溶出したが水量限定浸漬法では洗麦排水が生じないために, 排水負荷量の軽減に効果があると考えられた。水量限定浸漬法の導入による排水削減効果を試算したところ, 排水量は14%, BODは44%それぞれ軽減できるものと推定された。