ウィルスフリー'シャルドネ'を用い, 単位面積当たりの収穫量を同1じにして, 主枝の長さを1.5, 3.0, 4.0, 6.0m, 1株当たりの結実量をそれぞれ6, 12, 15, 25kgに設定したコルドン整枝の垣根仕立て栽培がマストとワインの品質に与える影響について, 1991年 (5年生樹) から1993年 (7年生樹) の3ヵ年にわたり調査した。 1.5m主枝長は比較的高いフラクトース量と低いリンゴ酸量, ワイン品質が良い傾向があり, グルコース/フラクトース, 酒石酸/リンゴ酸の値から熟度が進んでいた。しかしながら, これらは天候条件の違いによる年度差の方が大きかった。主枝の長さの違いにより, マスト成分, ワインの品質に重大な違いはなかった。しかしながら, 栽培面と考えあわせると, どちらかと言えば1.5mあるいは3.0mの主枝長が推薦できるであろう。