非乳酸資化性リンゴ酸デヒドロゲナーゼ低生産性酵母MLA-12を用いて,低アルコール清酒の醸造試験を行った。MLA-12は,K-901に比べて生育が遅いことから,清酒製造の仕込配合は,添:仲:留=1:1.5:2の酵母早期増殖型とした。低アルコール清酒の実地醸造試験は,速醸酒母及びアンプル仕込を用いて行った。速醸酒母では,リンゴ酸よりも乳酸の多い清酒となるのに対して,アンプル仕込ではリンゴ酸の多い清酒となった。この様に,MLA-12を用いて,その仕込法を変えることで,味のタイプの異なる低アルコール清酒の製造が可能となった。