醤油醸造において副生産される醤油粕は, 業界全体で9-11万tと推計されている。副産物の利用法は従来から家畜の飼料として他の飼料と混合利用されるほか, かなりの部分は産業廃棄物として処理されているのが現状で, その他有効利用をしている例としては, 茸の培地・炭化として土の改良等がある。またボイラーの助燃材として燃焼している企業もある。 近年有効利用を目的として, 生理活性物質を追求する研究が行われるようになり, その中で筆者は抗酸化性物質に注目し, 醤油粕の抗酸化性物質の検索, 性質, 抽出方法等についてこれまでの知見を纏めていただいた。