山梨県産甲州種ヌーボーワインについて, 1991年産から1996年産の221点を試料に一般分析を行い, その傾向を調査した。ワインの平均アルコール度(vol.%)は91年産の11.9から95年産は10.8の範囲で, 年々低くなる傾向にあったが, 96年産は11.4であった。ワインの平均エキス分(g/100m l )は, 91年産の4.96から96年産の5.57で,年々高くなる傾向にあったが, 一方, エキス分の最小値は年々低くなっていた。ワインの平均pHと総酸は, その年の収穫時期のブドウ果熟度と天候条件の影響を良く表していた。D-リンゴ酸が検出されたワインの比率は, 2.6%から20.6%であった。