国税庁の統計によると平成8年度全国の本格しょうちゅう消費量は286, 488keで, これは20年前, 昭和51年の68,901keと比べ4倍以上の数字である。近年このように消費が拡大したのは, 基本的には本格しょうちゅう本来の魅力がひろく人々に理解されるようになったことによるものであろうが, やはり, この間の技術面の進歩と品質レベルの向上が大きく寄与していることは間違いないだろう。 今回は, なかでもその強い個性で着実にファンを増やし, 市場を拡大してきた本格いもしょうちゅうの製造技術について, 本場, 鹿児島県で指導・研究の第一線に立って御活躍の著者に簡潔に解説していただいた。