有機性廃棄物の処理法であるコンポスト化法を, 焼酎粕処理に応用し, 微生物による有機物の迅速な分解と, その増殖に伴う発酵熱を利用して水分を蒸発させる焼酎粕の減量化技術について検討した。 1, 牛糞堆肥を調整材として使用した大麦製焼酎粕においては発酵温度が73℃まで上昇し7日間の発酵で水分が48.6%から37.5%へ, BODが23000mg/kgから5680mg/kgに減少した。 2.甘藷製焼酎粕については, 調整材にコーヒー粕等の易分解性有機物を混合することにより, 大麦製焼酎粕と同様の発酵温度を確保でき, 調整材を繰り返し使用した堆積発酵が可能になった。 3.本処理法においては水分蒸発量100kgあたり有機物が32.1kg資化された。 4.焼酎粕処理量を拡大した実用規模の試験において, 10トン/日の焼酎粕を処理する場合, 容積600m3の発酵槽が必要であることを確認した。