味噌の湧きを抑制できる酵母の育種を試みた。 (1) Zygosaccharornyces rouxii IFO 1876株をエチルメタンスルポネートで処理してエタノールの存在により増殖が遅くなった1876-m・1株を取得した。 (2) 1876-m・1株は湧き試験においてエタノール生成が低下していた。 (3) 1876-m・1株の味噌の発酵熟成は従来酵母とほぼ同等であり, 発酵熟成過程後期の生存酵母数が従来酵母より著しく少なかった。 (4) 1876-m・1株の湧き抑制は従来より少量のエタノール添加により可能であることが示唆された。