数年間にわたって島根県西部地域の醸造場で生産された吟醸酒用麹を対象に, 消化法による分析と酵素活性の測定を行った。その結果, 消化法により求められた麹力価は, 特にAAaseやGAaseと比較的高い相関性を示し, またACPase活性の傾向を推定するのに有効であると考えられた。 次にAAase, GAase及びACPaseの相関関係について調べた。GAaseは, AAaseおよびACPaseとそれぞれ正の相関性を示した。またAAaseとACPaseの関係をG/AとG/ACPを使用して検討したところ, 負の相関性が得られた。