1) 水分含量の異なる蒸米を用いて製麹を行ったところ, 水分含量の高い蒸米ほど粒内消化性は高く, 同時に麹の破精歩合も高くなった。 2) デンプンの老化度の異なる蒸米を用いて製麹を行ったところ, 老化度の高い蒸米ほど粒内消化性が低く, 同時に麹の破精歩合も低くなっ 3) 1) および2) において麹の破精込みの良し悪しは, 麹菌体および酵素活性 (α-アミラーゼおよび酸性プロテアーゼ) の多少よりも蒸米の粒内消化性と強く相関したことから, 製麹過程における酵素消化による蒸米デンプンの崩壊が, 麹の破精込みに影響する重要な因子であることが判明した。