清酒のDPPH消去能をコントロールするための情報とするため, 清酒の製造工程におけるDPPH消去能の推移を調べた。その結果, 製麹工程においては製麹時間40時間後に単位重量当たりのDPPH消去能が急増すること, 清酒のDPPH消去能には, 麹が直接生産するDPPH消去能と, 麹が生産した物質のDPPH消去能がもろみにおいて増加する分が主に寄与していること, 活性炭処理によって単位容量当たりのDPPH消去能は約半分にまで減少することが明らかとなった。